三連休だった10月31日〜11月3日まで、大阪で関わる子どもや若者とともに、能登半島・珠洲市を訪れました。

秋も深まり、冷たい風が吹くなかでも、珠洲の子どもたちや地域の方々の笑顔にたくさん出会いました。

子ども食堂

前回のみなさんと一緒に作ったお米の収穫祭で、関西よつば連絡会さんからいただいたBBQ用のお肉の残りを使って、**牛肉とキノコのフリカッセ(クリーム煮)**を作りました。

寒さが増すなか、あたたかい料理をみんなで囲み、ほっとできるひとときを過ごしました。

プレーパーク

ご好意でお借りしている三崎公民館では、子どもたちが元気いっぱいに駆け回り、

女の子たちの間ではシール集めがブームになっていました。

「明日もあるの?」「ずっとやってほしい!」という声も。

特別なプログラムがなくても、安心していられる場所があることを、子どもたちは楽しみにしてくれています。

お茶会と味噌の会

3月に子どもたちやお母さん方と一緒に仕込んだ手づくり味噌を、それぞれの家で熟成させ、持ち寄って試食しました。

同じ材料、同じ作り方でも、味も色も少しずつ違う。どれもやさしくて、おいしかったです。

お茶を飲みながら、震災後の暮らしの話もありました。

瓦礫の撤去が終わっても、建築費の高騰で再建を断念し、転居する方もおられるそうです。

「足元を見られているようで悔しい」という言葉が胸に残りました。

田舎の豊かさとつながり

今回も近隣の方が「柿を取りにおいで」と声をかけてくださり、

大阪から一緒に来た子どもや若者たちと米袋いっぱいの柿を収穫しました。

山芋や銀杏など、たくさんのおすそ分けもいただき、

自然の恵みと人のやさしさを改めて感じました。

大阪から一緒に行った子どもたちは、

学校に行けていなかったり、家庭の事情でしんどさを抱えていたりします。

それでも「珠洲に行きたい!」と何度も参加してくれており、

家ではゲームざんまいの子が、ここでは子どもたちと遊び、

調理や片付けを手伝ってくれます。

誰かのために動く体験が、少しずつ自分を取り戻すきっかけになっているように感じます。

また、別の子では、珠洲に行った経験をきっかけに変化があり、長く不登校だった子が、帰ってから少しずつ前向きになり、

この春には高校に進学し、元気に通っていると感謝の報告もありました。

つながる支え合い

預かっていただいているお米は、毎回少しずつ大阪に持ち帰り、

**フードパントリー(食料支援)**で子どもたちに届けています。

今回の柿も、大阪の子どもたちと分け合いました。

都会では、物価の高騰などで食事に困る家庭が少なくありません。

そんななか、珠洲の方々が分けてくださるお米や果物は、

お互いを思い合う温かいバトンのように感じます。

被災からもうすぐ2年。

珠洲の方々の暮らし、特にお母さん方は、少なくなる人手やサービスの中で毎日を懸命に過ごしておられます。

お疲れの様子もありながら、「また来てね」と迎えてくださるその言葉に、私たちが救われたりしています。

これからも、学びながら、できるかたちで細く長く関わりを続けていきます。