子どもの成長を感じられた久しぶりのショートステイ
今年のゴールデンウィークは、コロナ禍になって以降、やっといつもの大人数でのツアーを再開することができました。
前半は保育園に通うぐらいの小さな子たちと、天気が悪かったこともあり屋内で遊べる公園などへ行き、後半は小学校高学年~高校3年生ぐらいの大きな子たちと遠出をしました。
こちらは大所帯で総勢13人ほど。車2台で向かいました。
大きな子たちは、長く関わってきた子が多くを占めます。
今回の大きな子たちとのツアーは、なんと私たちおとながただの1回も子どもたちを注意すること無く進むという、これまでにない驚きのツアーでした。
子どもたちが何も言わずとも自分たちの支度をし、お手伝いまでしてくれて、
夜も「早く寝よう!」なんて言うこともなく、朝も自分で起きて、準備も自分たちでするようになっていたのです。
CPAOは今年で活動10年目を迎えますが、子どもたちのこんな様子は初めてです。
『やることをやって思い切り遊ぶ。楽しまなきゃ損!』といった様子でサッと自分から動いてくれて、こんなにスタッフが楽だったツアーも初めてでした。
子どもたちの成長とも言えるような変化に本当に驚き、また嬉しく、「長く続ければいいことあるもんだな」ということを実感しました。
今回参加した子の中には、ずっと学校に行っていない子たちもいました。
普段家では親と様々にある子で、行く前は「泊まるところにWi-Fiありますか?」と聞いきてきたのに、ツアー中は文句の一つも言わず、他の子たちと仲良く過ごすことができていました。
肝心の携帯は電池がずっと切れたままだったようで、それでも平気なぐらいに楽しく過ごせていたようです。
以前は一度にまとめてツアーを組んでいましたが、昨年から、小さい子と大きい子とチームを区切ってツアーを行うようになりました。
年齢で遊び方も違ってくるので、その分子どもたちの満足度高く、おもいきり遊ばせることができます。
去年は少人数でひっそりと行っていたツアーですが、今年は大人数のダイナミックな遊びができて、子どもたちも嬉しそうです。
大人数の良さは、人の合う合わないがあっても、多様性が生まれることでカバーできることに、大人数の遊びの良さがあります。
子どもたちの関わり合いの変化と、心強さを感じた
参加した大きな子たちの中には、高校を卒業する子も出てきました。
高校を卒業してもCPAOに来てくれると言ってくれて、今回のツアーでは、そのお兄ちゃんたちが自然と面倒見よく小さな子たちを見る役回りをしてくれました。
出会った当時は彼らも小さかったのに、CPAOと関わり続ける中で大きくなり、そして今は小さな子たちを見てくれるようになる。自然にそうしたつながりを作れるようになってきたのは、本当に得難い成果です。
長く子どもたちと関わる中で、団体側を支える立場になってくれた子も出てきて、変化が生まれてきた10年目です。
子どもたちを支えるのは、やはり思春期の子どもたちと価値観が近くないと難しい面があり、そして支援の基本はピアであることが必要です。
ピアとは英語のpeerで、仲間、対等、同輩を意味しますが、「自分のことのようにわかること」を意味します。
おとなたちだけで動くのでなく、そうした子どもたちの関わり合いの変化と心強さに、若者のためのシェアハウス事業もスタートを切れると思えたところがありました。
10年目の積み重ねを感じられるとともに、子どもたちの成長が嬉しく、発見と驚きに満ちたゴールデンウィークのツアーでした。