2020年2月に、大阪では新型コロナウィルスの感染対策として幼稚園や小中学校の一斉休校が始まり、CPAOでは発表の翌日からコロナ緊急サポートとして「ホットミールプロジェクト/宅食事業」を急遽立ち上げました。

従来の集合型(子ども食堂)から個別訪問型に移行し、各ご家庭を直接訪れ、宅食をお届けする『ホットミールプロジェクト』です。
この事業を食の提供だけでなく、コミュニケーション手段として捉え、必要な家庭に温かい食事や食材を持って訪ねることで、人とのつながりをつくり、コロナ禍においても個別のニーズに応じたサポート実施につなげています。

子どもたちの家に宅食を届けることでつながる、アウトリーチ型の家庭支援です。

ホットミールプロジェクト(宅食)の持つ役割

point1 食品・物資のお届け(ホットミールとともに)

家庭の状況に合わせ、ご寄贈いただいた食品や生活用品をホットミールとともにお届けします。提供先のニーズと調整しながら、必要とされる方への適切な支援内容になるようお渡ししています。

point2 見守りから家事・育児サポートにつなぐ

個別訪問で困りごとを把握することで、対象者のニーズにより的確に応えることができています。SOSを出しやすい環境を作れるよう定期訪問を行い、関係性を築けた親子には、コロナ禍で負担が増した家事・育児をサポートすることで家庭支援につなげました。

point3 毎週120食体制の立ち上げ

週3回・毎週120食の宅食作り体制に向けた基盤づくりとして、セントラルキッチンの整備、保健所の許可取得、運搬体制の配備、配送車内のコロナ感染対策を行いました。また梅雨の時期を見据え、車両内には冷蔵庫も設置しています。

 

循環型農業でホットミールは出来ている。」
野菜づくりボランティアの小川さんのもと、CPAOでは循環型農業により野菜作りを行っています。
CPAOの調理で発生した野菜くずや生ゴミを和歌山県にあるCPAO支部「はしもとベース」に持ち込み、小川さんが肥料にしてくださり、それをまた野菜づくりに使っています。農薬や化学肥料を使わない、循環型の野菜づくりです。
子どもたちも、小川さんと一緒に野菜を育てる経験を通じて、食の先に人のつながりがあることを実感し、宅食を届ける際にも残さず食べてくれるようになりました。

利用者の声:ホットミールプロジェクト利用中のお母さん

ホットミールプロジェクトと 就労サポート でお世話になっています。
お弁当が届くようになり、子どもは「晩ご飯がとても豪華になった!」と大喜び。成長期ってこんなに食べるんだと改めて思いました。
ご飯と卵だけの日がほとんどで、寝る前にお腹を空かせていた子どもが、お腹いっぱい食べて夜もしっかり寝るようになりました。
コロナで収入が半減していましたが、就労サポートでお給料を日払いで頂けるので助かっています。苦手だったエクセルも教わり仕事の幅も増えそうです。