《子ども・若者アウトリーチ&サポート プロジェクト》東京の第3回レポート 12月、1月実施 

12月25日と1月23日に、月に1回、定期的に行っている東京の繁華街での《10代のための炊き出し》を行ってきました

12月はクリスマスにちなんだメニューで炊き出しを行い、ミネストローネ、ロールパンサンド、 チューリップ(手羽元の唐揚げ)に、リンゴやカイロ、クリスマスのプチプレゼント(お菓子の詰め合わせ)、衛生用品(マスクや生理用品)など。
1月はガーリックトーストとクラムチャウダー、ミカンにカイロ、温かい飲み物や衛生用品などを提供しました。

いずれもCPAO WORKS(CPAOの就労サポート事業)に参加するお母さんたちやボランティアの方々が、子どもたちに美味しいものをと心を込めて作ってくださいました。
チューリップの唐揚げはボランティアの方から作り方を習い、鶏肉を加工するところからみなさんで作業してくだいました。


12月の炊き出し前日に起こった歌舞伎町での暴行事件により、炊き出し当日は、サイレンを鳴らしたパトカーや警官の姿が多く見られました。事件ではCPAOにも関係していた方が亡くなられ、スタッフやボランティアの方々もとても心を痛めていました。
事件の影響か、炊き出し当日はピリピリとした警戒心が子どもたちの間にあると感じ、「警察の方から?」と聞かれることもありました。

おそらく補導や児童相談所に連れて行かれると思っている様子で、声を掛けてもいつものように気軽に応じてはくれません。それでも、スタッフやボランティアの方々が声を掛け続け、「温かいスープあるけどどう?」と言うと、喜んで受け取ってくれる子もいました。
食べている子の姿を見て、周りの子も安心して手に取ってくれている様子でした。
「おかわり食べる?」と聞くと、「欲しい!スープとチューリップはもう無いの?」と聞いてくれる子もいました。

12月はまだsnsにあげる動画や写真を撮影したり、仲間内でワイワイと過ごす姿がありましたが、1月は状況が一変していました。
日中から制服姿や私服警官の方が常に巡回しており、警備員がこれまでよりも増員され、子どもたちの様子を常に警戒、監視している様子で、異様な雰囲気が漂っていました。
子どもたちに声を掛けても、おとなに対して警戒心や敵対心に近い、これまでに無い接し方の子ばかりです。
顔見知りの子たち以外は、声を掛けてもほとんど会話することもできませんでした。


子どもや若者らが家出し、特に夜の繁華街へと集まることは、危険も多く心配が尽きません。
その一方で、彼らには様々な理由があり、居場所や理解者を求めて集まって来ていることも事実です。

ここ数ヶ月で、やっと子どもたちが見つけた居場所や仲間の存在が奪われ、行き場を失い、おとなの見えないところに潜っていく様子も見ています。

子どもたちを排除するのではなく、本来保護すべき存在だということを忘れてははなりません。
CPAOではまた子どもたちの状況に応じ、できることを彼らにも聞きながら、サポート活動を行っていきます。