見えにくい困難ほど、単発の支援では支えにくい。

何度も顔を合わせ、一緒に食べたり、話したりして、ようやくその親子の暮らしの全体が少しずつわかってきます。

この日も、カフェ、相談会、フードパントリー、子どもの居場所が重なった一日でした。

朝は、当事者の若者やシングルマザーの方も交えたボランティアミーティングから始まりました。

物価高のなかで増える相談のこと、見えにくい貧困をどうすればもっと知ってもらえるか、今後の団体のあり方などについて話し合いを続けています。

ランチには、子どもたちやシングルマザーのみなさんにパスタやサラダを。

子どもたちは、自分たちでホットケーキも作ってくれました。

新しく来てくれた親子もいれば、思春期で荒れている子を育てるシングルマザーからの相談もありました。

小さい頃から関わってきた子のことでもあり、次はこちらから訪問して子どもと話をすることにしました。

また、片道2時間半かけて来てくれた親子もいて、帰りには食糧を持ち帰ってもらいました。

オープン時間に間に合わなかった若い子も、「バイト遅くなって」と駆けつけて来てくれました。

決まった時間どおりに来られないことも含めて、それぞれにぎりぎりの暮らしがあるのだと感じます。

こうした活動を同じ日に重ねるのは、限られた人手や資源のなかで、そうせざるを得ない現実があるからでもあります。

けれど同時に、食糧支援、居場所、相談を切り離さずにひらくことで、表に出にくい困難に気づきやすくなり、その後の生活の立て直しにもつなげやすくなります。

カフェもまた、居場所であると同時に、仕事づくりの場でもあります。

焙煎から一杯ずつハンドドリップで淹れる、バリスタとして活躍するシングルマザーの出番もあります。

さらに、支部のある橋本市で育てているハーブや野菜は、カフェやごはん会、居場所を支え、チョコレートの加工品にもつながっています。

橋本の方々が提供してくださる食材や品々も、ごはん会やパントリーで活用しています。

橋本で育てること、分けていただくことが、食べること、居ること、働くことを少しずつ切れずにつないでいます。

ごはん会も、居場所も、仕事づくりも、別々ではなくこの場のなかで重なっています。

だからこそ必要なのは、食糧支援だけ、相談だけ、居場所だけで終わらない社会へと繋がる場です。

まずは安心して来られること。

何度でもつながれること。

相談できること。

必要なときには訪問できること。

そして、その先に役割や仕事づくりまで続いていくことです。

私たちは、食支援、居場所、相談、訪問、カフェ、仕事づくりを切り離さずにつないでいきたいと考えています。

見えにくい困難に向き合うには、ただ場をひらけばいいわけではなく、安心と安全を大切にしながら、ひとりひとりと丁寧に関係を築いていくことが必要です。

そして、親の困難の背後にある、より見えにくい子どもの困難にも気づき、支えていけること。

それが、いま私たちが丁寧に積み重ねていきたいことです。